レーザー加工機に使われるレーザーとは?
レーザー加工機に使われるレーザーとは?
レーザーと言っても種類は様々、性能や加工能力にも違いが!
以前ご紹介したレーザー加工機ですが、一言でレーザーで切断や彫刻をしますと言っても、そのレーザー自体が一体どういうものか
知らない人も多くいるのではないかと思います。
今回は弊社取り扱い品のレーザー加工機に搭載されているレーザーの種類について説明したいと思います。
そもそもレーザーとは?
そもそもレーザー光というものは、普段私たちが浴びている太陽光のような普通の光とは違い、分散せず一点集中で届く光です。
そして少し難しい言い方をすると、光には波長というものがあり、光の種類によって様々な波の形があります。
一番分かりやすい光として太陽がありますが、レーザーは太陽と違い混ざり合った波長ではなく単一な波長の集まりとして構成されていて
1本1本がロスなくしっかり集光する特徴もあるため、太陽光で虫眼鏡を集めたら紙が焦げる程度の光の集まりになるものが
レーザー光がレンズであつまると木やアクリル、そして種類によっては金属すら切断できてしまうようなエネルギーになります。
そういったレーザー光を作り出す方法の違いによって、そのレーザー自体の特長に違いが出てくるのです。
CO2レーザー、ダイオードレーザー、赤外線レーザー、それぞれできることに違いが!
CO2レーザー
CO2レーザーは気体レーザーという種類になっており、CO2(炭酸ガス)を媒質として光を増幅するレーザーです。
CO2レーザーは産業用レーザー機の中で最も多く使われている種類のレーザーになっており、エネルギー効率も良く、前述の波長の部分で言うと、一般的なレーザーの中では一番波長が長い種類となっています。そして素材に熱をかけて加工するような特徴があるため、写真のようなアクリル材等の透明な素材も含むガラス・金属・木等の様々な種類の素材に対して切断や彫刻が可能になります。
透明な素材への加工は他のレーザーでは基本的には不可なので、アクリルやガラスを加工したいのであればCO2レーザーがお勧めです。
ウィークポイントをあげるとすれば、発信管などが比較的大型になることから機体が大きくなりやすい点はあげられます。
強い力を得るにはそれだけ大きなサイズになってしまうことは留意してください。
ダイオードレーザー
ダイオードレーザーは半導体レーザーという種類になり、半導体を素材として電気を流すことでレーザーを発信します。
LEDライトも電気から光を発生させている部分で仲間になります。ただ前述していた波長の話に付随するのですが、LEDライトも太陽と同じく波長に幅があり光も分散して届くことに対し、ダイオードレーザーは真っすぐ整った光のため一点に強く働くことができます。
特徴としては、小型の設備で発信でき低く少ない電圧電流で発光でき機械そのものも安価で導入できるという点です。
写真のように他のレーザーよりも細く細かい彫刻ができる点も特徴です。
ただウィークポイントとしては、透明な素材や白色、青色の素材に対しては加工ができないという点です。
レーザーの特性上透過・反応しないからです。
対処方法としては、マーキング塗料や黒色の塗料を塗ることにより表面への彫刻は可能になります。
ちなみに青色のレーザーが発信されます。
赤外線レーザー
赤外線レーザーも赤外線レーザーの一種になりますが、先ほどのダイオードレーザーとは波長が異なります。
ダイオードレーザーは波長の関係から目視できます。眩しいって感じです。(実際は直に目に入ると眩しいでは済みませんが)
CO2レーザーは熱が出るため温度で判断できます。熱っという感じです。(実際は熱い程度では済みませんが)
それらに比べ赤外線レーザーというのは目にも見えない感じない赤外線という枠組みに入り、上記のレーザーとは異なり
金銀プラチナなど金属やプラスチックへの彫刻に向いています。
目に見えないからと言ってのぞき込んだら気付かないうちに失明や網膜剥離の危険性があるので、十分注意が必要です。
最後に
上記のレーザー以外にもレーザーというものは様々ありますが、今回はあくまで弊社が取り扱っているレーザー加工機に使われている
レーザーについてご紹介しました。
ハイパワーで何でもござれのCO2レーザー、小型で安価なダイオードレーザー・赤外線レーザー、やってみたいことと照らし合わせて
それぞれに適したレーザー加工機を使ってまだ見ぬ商品を作り出していきましょう。